耳鳴り

更年期障害の症状のひとつにもなっている耳鳴り。症状の特徴、原因、そして対処法を詳しく解説しています。

更年期障害の耳鳴りの症状

耳鳴りも更年期障害で現れる代表的な症状のひとつです。

家族に訴えても、たかが耳鳴りと思われてしまい、かえってストレスをためて耳鳴りを悪化させてしまうことがあります。状態を把握して、適切な対処をしていきましょう。

更年期で発症する耳鳴りは、一般的な耳鳴りとは少々状態が異なります。

耳鳴りそれ自体は、金属音のような音が頭に響いている感じなので、一般的に感じられるものと、さほど変わりがありませんが、その程度や長さが大きいのが特徴です。

しかも更年期特有のイライラなどが加勢し、精神的ストレスから耳鳴りはさらに悪化します。たかが耳鳴りと言ってしまえばそれまでなのですが、これまで経験したことのないような重度の耳鳴りがやってくるのです。

更年期は女性の体の根本が大きく変化する時期。言葉にしてしまえば、単に「耳鳴り」、「頭痛」、「ほてり」などでまとめられるかも知れませんが、その苦痛は本人にしか分かりません。周囲の理解が必要です。

主な原因

更年期障害から来る耳鳴りの原因は、痰湿タイプと呼ばれるもの。簡単に言えば、耳周辺の血行不良によって引き起こされていると考えられています。

一般に、耳鳴りにも様々な種類があり、メニエール病など個々に病名が付けられていますが、医学的には未解明な部分も多くあると言われています。

何らかのきっかけで、耳のあたりに老廃物などの水が溜まってしまうことが原因という説が有力です。

更年期障害の耳鳴りもまた、ホルモンバランスの乱れによる血行不良が根本的な原因であり、痰湿と呼ばれる粘り気ある水が、内耳・中耳・三半規管等に溜まってしまったことによると言われています。

また、耳鳴りは精神的なストレスによって増長することで知られていますが、更年期特有の自律神経の乱れで、イライラ、ほてり、頭痛、生理不順など、様々なストレス要因を一度に抱え、耳鳴りの症状を悪化させてしまうのです。

また、耳鳴りは他人には聞こえない症状であり、客観的には理解されにくい病。こういったことも、ストレスを悪化させる要因となっています。

さらに言えば、当人の性格も加味し、これらのストレス要因を、どの程度のストレスとして当人が感じているかということも耳鳴りの症状に影響します。

診察では同じ程度の更年期障害と認められながらも、たいしたことなかったと感じる人もいれば、一方では、自殺未遂を図るほど苦しむ人も。ストレスの自覚は、本人の性格や耳鳴りの程度に影響するという事が否めません。

対処法

更年期障害による耳鳴りへの対処法としては、大きく分けて3つあります。1つ目がホルモンバランスの調整、2つ目がストレス解消、3つ目が他の方法です。

ホルモンバランスの調整

更年期障害による耳鳴りの原因は、つまるところ、更年期そのもの。つまり、女性ホルモンの減少です。具体的には、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの急激な減少に対し、一時的に体が着いていけなくなっているために耳鳴りが起こります。

したがって、女性ホルモンの投与によるホルモンバランスの調整こそ、有効な対処法。

婦人科や更年期専門外来などで診察を受け、耳鳴りの原因が更年期によるものであることが明らかになれば、主として低用量ピルの服用によって症状を緩和することができるでしょう。

ストレス解消

上でも説明したとおり、耳鳴りはストレスの蓄積によって悪化します。それはストレスが筋肉を緊張させ、血管を圧迫して血行不良を起こすため。

とはいえ、ストレスをためないようにするということだけでは、具体的なアドバイスにはなりません。特に、様々な更年期障害の症状を併せ持つ人にとって、ストレスを溜めないでいること自体、ほぼ不可能に近いでしょう。

ストレスは溜まって当然。考えるべきは、たまったストレスをどう解消するかということです。

教科書通りのストレス解消法を、無理に実行する必要はありません。

ご自身がもっとも楽しくしていられるものに没頭したり、リラックスした状態でいられるのが、一番のストレス解消法です。

更年期で悩む前、何をしているときが一番楽しかったか、自分を素直に現すことができたか、よく思い出してみてください。

その他の方法

更年期障害の対処法として、漢方薬はよく用いられています。

耳鳴りの原因が、耳のあたりに溜まった水であるというのが、数千年の臨床経験の中で認められている世界的な漢方、東洋医学の考え方です。時間はかかりますが、漢方が効いたという体験談は多く見られます。

ちなみに、現代の西洋医学でも言い回しは違えども、同じ結論を導き出しています。

また、サプリメントの摂取も効果的です。耳鳴りの原因は更年期障害、更年期障害の原因はエストロゲンの減少。

大豆に多く含まれるイソフラボンは、このエストロゲンと似たような働きを持つことで知られています。イソフラボンを主要成分としたサプリメントの摂取は有効でしょう。

加えて、最終手段は、気にしないで放っておくということも効果的。更年期障害の諸症状は、時期が過ぎればおさまります。何とかしなければという焦りがストレスとなり、耳鳴りを始めとした様々な障害を悪化させてしまいます。

苦しい耳鳴りを放っておくのは難しいことかもしれませんが、気にしないということができればそれに越したことはないのかもしれません。

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